
今回は「あの人は凄い」という想いにある大きな罠についてです。
「あの人は凄い」は現実化を歪ませる
テレビの有名人や、その道のプロ、すばらしい能力を持っている人、カリスマ的な存在に出会ったり、話を聞き、「あの人はすごい」「あの人の事は絶対だから」というような想いを持つことで、私たちは意識が収縮してしまい、結果的にいつまで経っても自分の力で自分を認めることはできません。更には、ほしいものを手に入れることが遅くなったり、なかなか自分らしい道を創造できなくなったりしてしまいます。
なぜならば、そこには依存、他者承認という罠が潜んでいるからです。
もし誰かの事を絶対的存在として捉えていると、その人の人生を歩むことになります。例えば、その人が実現した方法をマスターしたいと思ったとき、依存があると、その人と同じやり方をしようとしてしまいます。正しくなければならないという不自由さは手に入るかもしれませんが、この世界はみんな違って当たり前。それぞれが独自の方法でこの世界を味わいに来ています。なので、誰かの方法を鵜呑みにしてしまうと、最終的にはその人の情報が邪魔になってしまったり、身動きが取れなくなるなんてことがあります。
信じることが多くなればなるほど、概念がややこしくなり、この世界は複雑になっていきます。
他者に憧れるということ
もちろん、その人を尊敬し、憧れを持つことは悪いことではありません。ひとつのモデルや可能性としてのひとつの道として捉えることです。全く同じような道や概念を生きるのではなくて、ひとつの目指す方向性として味わい、自分なりのやり方で憧れの存在を目指しつつも、自分のオリジナリティを発見していくこと。これは依存ではなくて、憧れであり、指針・意図としての捉え方。
僕はギターが好きで、憧れの存在はいます。元ハウンドドッグの西山毅さんです。高校の頃にギタークリニックというイベントに参加して、直接ギターを教えてもらったことがあります。メロディアスな曲を芸術的にギターで奏で、更にテクニックはもちろんですが、ギターのトレーニングに対する姿勢がすばらしい。謙虚であり、いつも更なる腕を上げるために精進をしている日本を代表するギタリストだと僕は感じています。
西山さんの能力と僕の能力を比較してしまえば、「僕はぜんぜんダメだ」となってしまうかもしれませんが、僕はそうは感じません。憧れのギタリストですが、ギターや音楽を愛している姿やギターに対する姿勢は大いに学びつつも、僕は僕なりの表現方法で音楽を楽しめばよいと思っています。
僕は西山さんではなくて、僕ですからね。誰かになることはできませんし、誰かになるために行うことは正直時間の無駄だと感じます。また、うらやましさや妬みから生まれる「憧れ」はもちろん時間の無駄になります。「あの人はあんな能力があっていいなぁ」みたいな憧れですね。
自分になるためにパワーを使うことが共存を生む
他者の能力や生き方に依存的に「あの人はすごい」と捉えることができるということは、自分のパワーを他者へ投資しているようなイメージです。ということは、本来の自分のパワーがあるという証です。他者の生き方はあくまでも参考程度にしておき、自分らしい生き方を創造していくことが本当の意味で自由になる秘訣です。それは、「自分になる」ということです。
「自分になる」ためにこの世界に私たちは存在しています。もちろん、自分は自分なので、そのままでオッケーで特別になる必要はありません。「自分になる」とは「自分の個性を表現できている状態」と感じています。そうなると、他者への依存ではなくて、他者との共存になり、人間関係にハーモニーが美しく響くようになってきます。
私たちは一人ひとりが貴重な存在であり、他者と比較する必要は全くない存在です。もちろん、他者の考え方や生き方、方法は参考にすることはできるので、様々な情報を活用しつつ、自分の個性を表現していきましょう。
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